日本表面科学会 第57回表面科学研究会
日本真空協会 2008年2月研究例会

テーマ: 原子・分子クラスタビームの新展開−現状と展望−


 クラスタイオンビーム技術が開発されて久しくなりますが、近年その技術がさ
らに発展して、クラスタビムビームの反応性、超平坦加工、表面処理、極薄層ドー
ピングなど成膜・プロセシング・分析に利用されるようになってきました。本研
究会では、クラスタビームの研究開発および応用の最前線でご活躍の先生方に現
状と展望をわかりやすくお話しいただきます。関連分野および興味をお持ちの研
究者・技術者多数のご参加をお待ちしております.

日 時:2008年2月15日(金)13:00−16:30(受付 12:30−)
場 所機械振興会館 地下3階B3-2号室	東京都港区芝公園3−5−8

             −講演プログラム−

開会の挨拶   (日本表面科学会企画委員長) 中村友二   13:00−13:05

1. クラスタビームと物質表面の相互作用:電子的相互作用について
             中川幸子 (岡山理科大学理学部) 13:05−13:40
【概要】クラスターイオンと固体表面の相互作用シミュレーションも、原子間の 弾性衝突を追尾するについては、ほぼ完成域に達していると思われます。但し、 電子的な過程が無視出来ればと言う大前提の下に。講演では、電子的過程の重要 性について考察します。
2. ガスクラスターイオンビーム技術の最近の進展              松尾二郎 (京都大学工学研究科) 13:40〜14:25
【概要】新しいイオンビームとして、クラスターイオンビームが注目を集めてい る。数百以上の大きなクラスターサイズを発生することのできるガスクラスター イオンビーム技術は、ナノプロセッシングや表面分析の分野で高いポテンシャル を有している。本技術の最新の成果と併せて、国際的な研究動向を紹介する。
3.金属クラスタ錯体イオンビームの発生とその応用              藤原幸雄 (産業技術総合研究所) 14:25−15:00
【概要】「金属クラスター錯体」という巨大分子を用いたクラスター・イオンビー ム源を開発し、極浅不純物注入シリコン基板や有機薄膜の二次イオン質量分析 (SIMS)に応用し、その有用性を実証したので報告する。
             −休憩− 4. C60イオンビームによる表面分析               野副尚一 (アルバックファイ) 15:15−15:50 5. 帯電水滴衝撃イオン化法の基礎と応用     平岡賢三 (山梨大学クリーンエネルギー研究センタ) 15:50−16:25
【概要】大気圧エレクトロスプレーで生成した帯電水滴を真空に導き、10kVで加 速して、金属基板上の試料に衝突させた。バイオ試料、合成高分子、半導体など が、原子/分子レベルでエッチングされ、表面下層試料の破壊はほとんど見られ ないことが分かった。これは、水分子の水素原子が、表面と断熱的に衝突相互作 用すること、および水滴の水素結合が衝撃エネルギーを効率よく衝撃波として散 逸させること、に起因する。
閉会の挨拶     (日本真空協会研究部会長) 荒川一郎  16:25−16:30 参加費:(当日会場にて御支払いください.)     日本表面科学会会員、日本真空協会会員 1,500円     非会員 2,500円   学生 無料 予稿集:1,000円 問い合わせ先:   日本表面科学会 TEL:03-3812-0266 FAX:03-3812-2897   e-mail:shomu@sssj.org           URL: http://www.sssj.org/kenkyukai/kenkyu_57.html   日本真空協会  TEL:03-3431-4395 FAX:03-3433-5371           e-mail:ofc-vsj@vacuum-jp.org           URL:http://wwwsoc.nii.ac.jp/vsj/